小さなころからお話を作るのが好きだった。
お話を書くのではなく、作るのだ。作って話して満足するというたぐいの物。ある日、友達にいつかのこんなお話をもう一回してと言われたことがあった。
でも書き留めていなくて、その場の雰囲気で話しているので、しっかり覚えていなかった。それは自分なりに、同じことが語れないという結構ショックな出来事で・・・それを機に書いてみることを始めた。でも書けば書くほど、この言葉は違うかもとか、ここの繋がりがおかしいとか、躓くことの方が増えて、お話を作ることができなくなってしまった。
それでもきれいな景色を見ると何かを書きたくなる。悲しいことがあれば何か書きたくなる。うれしいことがあっても、悔しいことがあっても書きたくなる。それから詩を書くことを始めてみた。ノートに書き溜めて、それが私の心の平静につながるようになった。
でも大きく生活が変わるタイミングで、自分の荷物の断捨離をしたときに、そのノートの束を読み返し、なんだか今の自分とはかけ離れているように感じて、思い切って処分してしまった。
母が入院して、毎日、母の様子を書いて親族に送るようになった。少しでも気付きを増やそうと考えたからだ。母は旅に出てしまったけれど、私は後悔も嬉しかったことも、母の本音も書きたいと思った。
今は少しずつ、こうやってまずは自分の思ったことを書いている。なかなか思ったように書けない自分に、いや書けなくなった自分がいることに少し情けない気持ちになっているけれど・・・。でも、毎日何かを書くことって大切なことなんだとやっと気づいて書き続けている。


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